代謝とは 代謝の種類

私たちがしばしば耳にする「代謝」という言葉があります。運動したり、食事をしたり、ダイエットや美容を考えたりするときに、みなさんも耳にされたりすることもあるのではないでしょうか。「この運動は新陳代謝をアップさせます」だとか、「この食べ物は代謝を上げる働きがあります」などなど…。

では、この良く耳にする「代謝」とは一体何でしょうか?一般的に代謝とは、古くなったものを新しいものに生まれ変わらせたりする時に良く使われます。しかし「代謝」というのはそれだけではなく、大きく何種類かに分類することができます。

基礎代謝

基礎代謝とは、私たちが生きていく上で必要最低限のエネルギー量のことを言います。私たちは、体を全く動かさなくても、呼吸をしたり、体内の臓器を動かしたり、血液を循環させたりと体内では生命維持活動が行われています。この生命維持活動に使われているエネルギーのことを「基礎代謝」と呼んでいます。通常、成人男性では約1600kcal、成人女性では約1200kcalを一日で消費すると言われています。

しかし、基礎代謝量には個人差があり、年齢や体重、筋肉の量によっても異なります。一般的に歳をとれば筋肉の量は減少しますので基礎代謝量も少なくなります。このように基礎代謝量に大きく貢献しているのが筋肉です。代謝が上がるほど消費エネルギーが増えることから、筋肉により基礎代謝量の多い人は太りにくい体と言えるでしょう。逆に、様々な要因により基礎代謝量が少ないと太りやすい体を作ってしまうことになります。

生活活動代謝

生活活動代謝量とは、日常の生活で消費されるエネルギーです。通勤、通学、家事、運動、レジャーなど、普段行われる生活活動で体を動かすことによってエネルギーは消費されていきます。生活活動代謝は、必ずしもスポーツジムに通ったり、意識的に運動しなくても、普段の生活活動の中で上げて行くことも可能です。例えば、普段エレベーターを使うところを階段にしたり、通勤をバスから自転車にしたり、バスの一区間分を歩いてみたりと、普段の生活を少し運動要素を取り入れてみることで、生活活動代謝エネルギーをアップさせることができるのです。

DIT(食事誘導性熱代謝)

DIT(食事誘導性熱代謝)とは、私たちが食事を摂る際に使うエネルギーのことです。食事をするということは、体内で消化・吸収を行うために消化器系の臓器が活動するエネルギーが必要になります。また、温かいものを食べたり、汗をかくような食べ物を食べることで食事誘導性熱代謝量を上げることもできます。例えば、ショウガ、唐辛子、ニンニクなどを良く代謝アップの食べ物として耳にされることも多いのではないでしょうか。

このように、「代謝」と言っても大きく3つに分類することができます。この三分割した代謝の中でも、一番最初にご紹介した、「基礎代謝」が一日に消費するエネルギー量の中で7割がた占めていると言われています。太りにくい体を作るためには、何と言ってもこの「代謝」が基本になります。ダイエットを考えている方は、代謝量を意識しながら、健康的に「太りにくい体」を作っていきましょう。