食事誘導性熱産生(DIT)について

食事誘導性熱産生(DIT)について

最初にご紹介したように、代謝というのは、大きく3つに分類することができました。1つめは、「基礎代謝」です。私たちが生きていく上で必要最低限のエネルギー量のことを言います。私たちは、体を全く動かさなくても、呼吸をしたり、体内の臓器を動かしたり、血液を循環させたりと体内では生命維持活動が行われていますが、この生命維持活動に使われているエネルギーのことを「基礎代謝」と呼んでいます。つまり、何もしなくても、生きていることで消費されるエネルギーです。これは、私たちが一日で消費するエネルギーの7割ほどを占めています。

2つめは、「生活活動代謝」です。前項でもご紹介したように、日常の生活で消費されるエネルギーです。つまり、私たちがアクションを起こして初めて消費されるエネルギーです。この代謝は、私たちが一日で消費するエネルギーの2割程度を占めています。

そして、今回ご紹介する3つめの代謝は、「食事誘導性熱産生(DIT)」という代謝です。DIT(食事誘導性熱産生)とは、私たちが「食事を摂る際に使うエネルギー」のことです。食事をするということは、体内で消化・吸収を行うために消化器系の臓器が活動するエネルギーが必要になります。このエネルギーのことをDIT(食事誘導性熱産生)と呼んでいるのです。DTIは私たちが一日で消費するエネルギーの1割程度を占めています。また、DTIというのは「Diet Induced Thermogenesis」を略したものになります。