DIT(食事誘導性熱産生)をアップさせる方法

DIT(食事誘導性熱産生)をアップさせる方法

DIT(食事誘導性熱産生)というのは、私たちが「食事を摂る際に使うエネルギー」のことでした。食事をするということは、体内で消化・吸収を行うために消化器系の臓器が活動するエネルギーが必要になります。この時に消費されるエネルギーがDIT(食事誘導性熱産生)という代謝になります。さて、このDIT(食事誘導性熱産生)というのは、私たちが1日に消費するカロリーの約10%を占めています。たかが10%と思ってはいけません。

一日に必要なカロリーは一般成人女性で1,800~2,400kcal程度と言われています。もちろん身長や体重体を動かす頻度によっても変わってきますが、1,800kcalの10%としても一日に180kcalものエネルギーをDIT(食事誘導性熱産生)によって消費していることになります。このカロリーは、ウォーキングを約1時間またはストレッチを約1時間程度行った消費カロリーに相当するのです。そう考えると、食べるだけで消費するこのDIT(食事誘導性熱産生)というのもなかなかあなどれません。

こちらを読まれている方は、ダイエットを考えてみえる方が多いかと思いますが、ダイエットで食事回数を減らすのはDIT(食事誘導性熱産生)にとっては逆効果になります。

「食べないのにダイエットには逆効果?」

と思われる方もいらっしゃると思いますが、DIT(食事誘導性熱産生)は食べることによって消費されるエネルギーですので、「食べれば食べるほど消費エネルギー量は増える」のです。

ダイエット中のDIT(食事誘導性熱産生)アップ方法は?

とは言え、毎回「ドカ食い」を薦めているわけではありません。1回の摂取カロリーを抑え、食事をこまめに摂る事がDIT(食事誘導性熱産生)をアップさせるポイントでもあるのです。また、食事を摂る際は、基礎代謝の項でもご紹介したように、体を温める食材を意識して摂るようにしましょう。

具体的に言えば、生姜、唐辛子(、ニンニク・ネギ・玉ねぎ、ニラ、かぼちゃ、アーモンド、ゴマ、さつまいもなどがあります。これらの食材を使った料理を食べることで、発汗作用などもあり体温上昇とともに基礎代謝もアップに貢献するだけではなく、食事誘導性熱産生(DIT)もアップするのです。また、筋肉の元となる「たんぱく質」やそれを助ける「ヨウ素(ヨード)」や「ビタミンB群」を積極的に摂りたいものです。

更に言えば、時間帯によってもDIT(食事誘導性熱産生)は変わってきます。エネルギーの消費は、夜より昼、昼より朝、といった具合に朝が一番エネルギーの消費が大きくなるのです。このことからも朝食を抜かしてダイエットをされている方は、返ってダイエットの効率を悪くしていると言えるでしょう。逆に深夜にはエネルギーの消費は悪くなり、「夜食べると太る」と言われるのはこのためなのです。