基礎代謝アップ 筋肉を鍛えよう

私たちが一日に消費するエネルギー量の中で7割方占めている「基礎代謝」の働きと「冷え」や「低体温」との関係を前項ではご紹介しました。では35度台の低体温だった場合、実際どんなことに気を付ければ、平熱を上げることができるのでしょうか?対策としてはいくつか考えられます。まず、基礎代謝の6割方は「筋肉」によって占められています。ですから、この筋肉を鍛えることによって、基礎代謝を上昇させることができるというわけです。

筋肉と言うのは20代を頂点として、年齢と共に衰えていき減少していきます。筋肉はエネルギーを消費しますから、筋肉が衰えて減少していくと共に、消費されるエネルギーっも少なくなり、余ったエネルギーが体に蓄積され脂肪へと変わります。若いころはどれだけ食べても太らなかったのに・・・と嘆かれている方は、加齢による筋肉の衰えがあり、代謝が悪くなったことが原因かもしれません。良くある「中年太り」はこのようなことが起因しています。

しかし、筋肉を付けようとやみくもにダンベルなどでパワートレーニングを始めるのも考え物です。筋肉のトレーニングを始める前に、筋肉の種類について考えてみましょう。

  • 白筋
    速筋とも呼ばれ、体の外側に多くあり、力を使うことにより働く筋肉です。白筋は酸素の使用量が少ない筋肉であり、無酸素運動(重い物を持ったり、ダッシュ、ジャンプなど)といった瞬発力が必要な運動で作られます。
  • 赤筋
    遅筋とも呼ばれ、生命維持のために働く筋肉です。酸素を使用しながら収縮をする筋肉で、主に体の内部にあり、呼吸、骨、血液の流れなどに使われる筋肉です。赤筋は、有酸素運動(ジョギング、マラソン、水泳など)といった持久力が必要な運動で持続できる筋肉です。

上記2種類の筋肉では、基礎代謝に重要な筋肉として「赤筋」だと言えるでしょう。前項では、筋肉には白筋(速筋)と赤筋(遅筋)があり、中でも「赤筋」を鍛えることが基礎代謝をアップさせるポイントだということをご紹介しました。もちろん白筋を鍛えることでも、代謝アップには繋がりますが、赤筋を鍛える効果は白筋の約2倍とも言われています。

白筋と赤筋は、鍛え方が異なり、白筋は主に無酸素運動。つまり瞬発力やパワーを必要とする運動で鍛えられます。ボディービルダーなどの鍛え方が良く例に出されます。

逆に赤筋は有酸素運動。つまり持久力が必要な運動で体の内側の筋肉を鍛えられます。マラソンランナーなどの持つ、しなやかな筋肉や持久力の鍛え方が必要となります。

またこの両者の筋肉は、それぞれ使うエネルギーが違ってきます。白筋の場合は、主に糖質がエネルギー源となり、赤筋の場合は主に脂肪がエネルギー源となります。ですから、ダイエットの為に基礎代謝を上げたいと考えている方にとっては、主に脂肪を燃焼させてくれる赤筋を鍛えることによって、「太りにくい体」を作っていくことができます。

では、実際に赤筋を鍛えるにはどのようにしたら良いのでしょうか?

「ゆっくりと長く続ける」

というのがポイントとなります。一日5分~15分程度を目標にしましょう。運動としては、太極拳、ヨガ、バレエ、腹筋、ダンベルなどがオススメです。しかし、ダンベルは重すぎると白筋が鍛えられてしまいますので、重すぎないタイプのものを選ぶのが良いでしょう。毎日続けるのは大変だと思いますが、時間を決めずに空いた時間で負担なく行うのが、持続のポイントですよ!